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司法書士の方に依頼して行った140万円を超える過払い金請求に関する和解が有効と判断されたケース

2017年7月25日 更新 

 昨日,司法書士の方に依頼して借金整理をしたところ,140万円を超える(実際には330万円)の過払い金があったケースで200万円で和解をした(簡単に言えば,200万円を支払ってもらうことで話をつけたこと)ことの有効性に関するニュースがありました。最高裁の判断では原則有効で,例外に当たる事情が問題となったケースではなかったというものです。

 今回は,この判断について何だったのかという点を簡単に触れていきたいと思います。

 

 そもそも,どうしてこういう問題が起きたのかという点を触れていきます。弁護士法という法律があり,その中では原則として弁護士でないものが法律事務を取り扱ってはいけないとさだめられていて,違反の場合には刑罰のペナルテイがついています。実際,こう言った違反に当たるのかどうかが問題になるケースはいわゆる士業と呼ばれる方以外でもあるのではないかという気が個人的にはしますが,弁護士の資格を持たない方が他人のトラブル解決などに関わることを繰り返すことが,他の方の利益を損ないかねない等の理由から規制されています。

 ということは,過払い金であっても当然法律に関する事柄(トラブル)ですから,原則弁護士の方以外が行うと罰則の対象となりますが,司法書士の方は140万円までは関わっても大丈夫とされています。問題となったケースでは330万円ということで140万円を超えているため,本来であれば関わってはいけないケースでした。こう言った場合に,先ほどのペナルテイの話のほかに,依頼が無効になるのか・依頼の結果としてなされた話をつけたこと(和解)が無効になるのかが問題のポイントです。

 ちなみに,判決文からは,問題となったケースでは,140万円以上の話には関われないという説明がなされたようですが,諸般の事情から依頼をし200万円で解決をしたようです。

 

 このケースでの判断は第1審が依頼をしたことは無効だが話をつけたことは有効だと判断をしたのに対して,第2審では全て無効と判断をしています。これに対して,最高裁の判断では依頼は無効だが話をつけたこと自体は原則有効と判断をしています。

 

 判断のポイントとなった事情の一つには,一度話をつけたことが無効となるともう一度話をつける必要が出てくるという点です。一般にトラブルを話し合いで解決(和解)しても後で無効ということになってしまうと何のための話し合いであったのかということになりかねません。そういったこともあり,話し合い解決(和解)の際には問題を蒸し返さないという項目を入れられることも多く,その場合には前提に大きな思い違いがあった等の特別な事情のない限りは再度の話し合いは認められません。こう言った話は,今回問題となったケースでも同じように当てはまる点です。

 そのうえで,先ほど触れた弁護士法の規制がペナルテイや依頼自体を無効とする以上に,依頼に基づいて話をつけた点を蒸し返さないと規制の意味を失うのかという点を判決では検討しています。判断では,そこまでしないと規制が意味を失うとまでは言えないと述べています。

 

 こうした判断に基づき,依頼に基づき話し合い解決に至った経緯や話し合いの内容等から見て無効にしないと正義に反するなどの事情がない限りは話し合い解決は有効と判断をしています。実際のケースでは先ほど触れたような,過払い金額と解決金額の説明等がなされて納得の上で話をつけたという点を考慮して,例外にはならないとしています。

 

 特殊なケースであり,判断内容に関しては意見が分かれる点があるかもしれません。ただ,一度話し合い解決をした場合に後でその点を争うには大きなハードルがある点には注意が必要でしょう。

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