法律のいろは

離婚・不倫における慰謝料(その⑱)

2014年3月25日 更新 

 離婚や特に不倫・不貞(浮気)があった際に,慰謝料をどの程度請求するのが相場ですかという疑問を持っておられる方は多い印象です。最近は,インターネット上でも色々と情報が出回っています。本を見ると,そこまで高額にはならないと書かれている反面,一部ニュースを見ると高額の慰謝料の話が出ていることがあります。

 

 以前も触れましたが,慰謝料を請求する場合(不倫・不貞が関わっている場合・それ以外の離婚の場合),請求相手と請求する側で話が付かない場合には,裁判で解決することになります。多くのケースでは,請求をする相手方に裁判外で請求をしてみる(電話をする・会ってみる・内容証明郵便などで手紙を送る)という方法をまずとってみる方が多いのではないでしょうか?

 この場合に,相手方に対して,どの程度の金額を請求すればいいのかは一つ問題となりうる点です。考え方として

 ①裁判例で相場とされているあたりの金額(ケースごとに違いがありますので,一括りにはできない点に注意が必要です)

 ②高ければ高い方がいいから,とにかく思いついた高い金額を請求する

 というものが,とりあえず思いつくところでしょうか(実際にはバリエーションは広いかもしれませんが,とりあえず2つに分けておきます)

 

 ②の方法をとった場合,請求をした側としては,自分の気持ちを示せたと満足する点があるかもしれません。ただし,請求を受けた側は相談なり調べるなりして,あまりに高いなら相手にしない可能性が出てきます。相手にされず,裁判になっても請求額が大幅に認められないというリスクを背負うことになります。

 これに対し,②は請求を受けた側が相手にしなくても裁判をすれば認められるという点は大きなメリットですが,実際には相場と言ってもケースごとの違いが大きいことや支払い能力や早期の解決のための希望が強く少し多くの金額を払っても早く解決したいのであれば,相場よりは少し上の金額で決着する可能性もあります。

 

 そのため,一番いいのは,相手の責任の大きさの程度(特に,不倫や大きな暴力もない場合には慰謝料請求が認められるかがそもそも問題になりえるところです)や相手の意向等も考えて,金額を考えていきたいところです。実際にどうするかは,専門家に相談してみて考えるのも一つの手かもしれませんね。

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