以前、夫婦の一方と相手の親族(舅・姑など)の仲が良くないことが離婚原因になりうるかというお話をしました。今日はそれについて少し補足したいと思います。
以前、この話を取り上げたときは、こういったたとえば嫁・姑問題のようなものは、直接的には夫婦生活がだめになるとは必ずしもいえないものの、相手(嫁・姑問題でいえば夫)が嫁と姑の関係修復に間に入ろうとしなかった・あるいは夫が姑に加担するなどの態度をとることで、家庭生活が崩壊したという場合には、「婚姻関係を継続しがたい重大な事由」にあたると判断されうることになる、とお話をしました。
ただ、現実的には、地域差はあると思いますが、最近の核家族化の進行で、こういったケースで結婚生活がだめになったと判断される可能性は低くなりつつあるようです。つまり、夫婦と相手の親族が距離を置くようにし、親族が別居することで夫婦関係が修復しうるのでは、とみられるケースもあります。
ですから、そういった親族との別居を経て、それでも夫婦がもとに戻ることがないという場合にはじめて、もはや結婚生活は破綻したという判断がされうるでしょう。
さすがにこれまでの裁判例で、親族と別居するようにといったものはないようですが、上記のように親族と距離をおけば修復する可能性もなくはない、と判断したものはあるようです。
なので、親族との不和のみを理由に離婚原因を主張するのは、弱く、DVなど他の離婚原因を併せて主張する方が無難でしょう。
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