法律のいろは

会社を欠勤することのリスク(?)

2015年11月4日 更新 

 勤めていれば,会社に行くべき日に出勤するのは普通と思われますが,様々な事情から欠勤をすることはあるのではないでしょうか?理由は様々ですが,こうした欠勤が重なった場合に,どういったリスクがあるのかを触れてみたいと思います。

 まずは,給料についてです。基本的には,働いて初めて対価である給料の支払いという関係ですから,欠勤をした場合には給料が減るリスクがあります。もっとも,会社側の事情や会社に問題があって出勤できない場合には,給料が発生することもありますので,この辺は欠勤の理由が関係してくるものと思われます。勤務しようと思うのに,会社から来ないように言われたような場合には,給料の資腹義務を会社は追います。この辺は背景となった事情と証拠がどうかという点が重要になってきます。

 次に大きな問題として,欠勤が続く場合に解雇につながるのかという点があります。欠勤がある程度あるにしても大半はきちんと出勤しているのであれば,解雇に必要なだけの事情があったとは通常考えがたいでしょう。欠勤が目立つといわれたとしても,個人の主観ではなく客観的にどこまで欠勤が続いているのか・どの程度の割合なのかが重要となってきます。

 それに加えて,欠勤の理由が何であるのかは極めて重要になってきます。体調不良のため,忌引き等正当な理由から,単に仕事をさぼっているだけのものまでその理由は様々です。正当な理由があって休んでいるだけなのに直ちに解雇にはつながりにくいでしょう。これに対して,さぼっている・虚偽の事柄を告げて休んでいるような場合には,態度不良など他の事情も加わって,解雇につながるような話になってくるでしょう。

 ただし,一度でも正当性のない理由による欠勤があれば直ちに解雇につながるかというとそう簡単にはいかないものと思われます。改善を求めたにもかかわらず繰り返されるような場合には,解雇につながることは十分ありうるでしょう。こう考えると,欠勤にはリスクがあるけれども,正当な理由がある場合には極めて小さいのに対して,正当な理由なく欠勤を繰り返す場合にはリスクが相当大きくなるといえます、

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