法律のいろは

面会交流は,「親の権利」なのでしょうか?

2015年12月13日 更新 

 一般に,面会交流は子供の成長のために,普段接していない方の親に会うことが意味があるとの前提でなされています。そのため,子供の権利として捉えられています。もちろん,このこと自体では単なる机上の空論にすぎないように思われます。子供から面会交流を求める場合もありますが,多くは普段子供を養育監護していない親から申し立てを行う(子供自身には,申立はできません)場合が多いものではないでしょうか?

 こうしたことから,子供と面会交流が出来ていない親から求めるものという印象が強いのかもしれません、ただ,一方,親にとって,常に主語がご自身であると考えられている方もいるかもしれません。特に,「戦い」であると考えた場合には,先ほどの話とかけ離れてきかねません。特に,家庭裁判所での手続き(調停等)では,先ほどの話を前提に話が進みますので,その話と前提が異なってくるために,中々自分の意見が反映されないという不満につながりかねません。

 また,家庭裁判所調査官の調査も,先ほどの視点から行われるので,こうした調査にも不満が起きかねません。もちろん,普段子供と接していない方の親から見れば,今子供がどうしているのか分からないことや,面会交流が思うように進まないことは大きなストレスや相手への不信感につながりかねない事柄と思われます。

 とはいえ,あくまでも子供のために会うという視点が欠けてしまうと,相手方から自分のことしか考えていないという反発と不信感を受けかねません。一般的には,拒否を正当化するだけの事情がない限りは,そう簡単に面会拒否が当然という事にはなりにくいところですが,スムーズに早く面会交流を実現するのであれば,どのような視点が必要か・一歩引いて落ち着いて考えてみることは非常に重要なように考えられます。

 特に,面会交流については,離婚した(あるいは離婚を争っている)親以外の子供が関わってくることや子供への影響がある場合もある点への理解は不可欠であると考えられます。

 

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