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遺産の中に家賃収入がある物件があった場合に,遺産分割の話し合いがつくまでの家賃がどう扱われるのでしょうか?

2017年9月18日 更新 

 アパート経営等をしている方の財産には家賃収入を生むものが当然含まれます。遺言で生前にアパートを誰に引き継がせるか(複数ある場合はどれを誰に引き継がせるかを含めて)決めていれば当然問題は起きません。問題は,決めていないうちに所有者がなくなった場合です。

 

 そうした場合に,誰がアパートを引き継ぐかは,アパートにローンが残っているのかなどを踏まえて話し合い(遺産分割協議)をして決めていくことになります。決まった内容で,誰がアパートを引き継ぐかは決まり,話し合い移行に発生する家賃はその引き継ぐ方が取っていくことは問題ありません。問題となるのは,鼻血iが付くまでの家賃を誰が引き継ぐかという点です。

 こうした点を含めて誰が引き継ぐかを決めるのも可能です。特に家賃金額が低い場合等は問題は少ないですが,金額が大きい場合には話がつかないこともありえます。そういった場合に関して問題となった裁判例があります。詳細は触れませんが,結論から言えば,先ほどのケースで触れたアパートとアパートを人に貸すことで生じる家賃は別のものだから,アパートを誰が取得するか決めても家賃は当然には決まらないという判断になります。もっとわかりやすく言えば,家賃は各相続人が相続分に応じて取得するという話になります。つまり,毎月アパートから得られる家賃の合計が80万円で相続人が子供4人であった場合には,各月当たり20万円ずつ取得する(管理にかかる費用はここでは単純化のため無視しています)ことになります。

 

 先ほど遺言で誰がアパートを取得するかを決めた場合は問題が起きないという話をしましたが,その前提は相続人の間で同じアパートを共有しない,一人が一棟のアパートを引き継ぐという点があります。仮に,遺言で,「子供のうち,Aは2/5でB~Dは1/5」とされた場合には,遺言によって共有となります。この後で誰かがそのアパートを単独で取得するための話し合いがありうるところですが,先ほどの遺言がなく法定相続分で相続をして遺産分割の話し合いをする場合とは話が異なる点があります。それは,遺言によって予め一度遺産の帰属が決められているという点です。そのため,この場合には,遺言で決められた持ち分(先ほどのケースでは,Aが32万円でB~Dは16万円ずつを毎月取得していく)で家賃を確保していく形になるでしょう。

 

 このように,いわゆる賃収物件についても場合によっては問題が起きる可能性もあり,対応を考えておく必要はあるでしょう。

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