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「空き家」になっている実家をそのままにしておくことで発生する問題(その⑤)

2018年1月4日 更新 

  前回までは親から相続した実家が「空き家」になっている場合について触れてきました。近年可能な限り地域で老後を過ごす方向で制度や実態が動いていますが,仮に在宅での生活は困難になった親御さんがいる場合について今回は考えていきます。

 

 こうしたケースでは,親御さんが家の管理ができない状況になっていることが多いと思われます。こうした場合の備えとしては何点か考えられますが,予め財産管理の契約をしておく・身の周りの対応なども考えて任意後見契約をしておくという方法も考えられます。これらの方法は内容面・誰に任せるかを含めて,ご本人で決めることができる点でメリットがあります。任意後見契約の場合は,公正証書の準備が必要であり,実際に判断能力が落ちたという後見が意味を持つ段階で後見監督人の選任を家庭裁判所に請求して選任をしてもらう必要があります。この手続きを忘れたままだと,実際には任意後見契約に基づいて有効に管理を行うことができない点には注意が必要でしょう。

 ちなみに,単なる財産管理契約では,親御さん本人の判断能力が病気などによって衰えた後では監督を誰も行えない状況になるため,制度上は任意後見契約よりは監督機能が落ちるという点があります。

 

 ちなみに,いずれの契約も契約をしようと考えている時点で,親御さんの判断能力が十分に存在する必要があります。病気などによって親御さんの判断能力が負ている場合には,有効にこうした契約ができない(後で争いが生じた際に無効とされる)可能性があります。こうした場合には,こうした契約という形で先に進めることが難しくなる可能性があります。

 

 こう言った場合には,家庭裁判所に成年後見等の申し立てを行うことが考えられます。こうした申立を行った際にも親族が成年後見人(財産管理等を行うことが仕事の内容)に選ばれることもあります。ただし,あくまで誰を成年後見人等に選ぶかは家庭裁判所の判断ですから,状況その他を考慮して専門職(弁護士や司法書士等)が選任される可能性もあります。

 

 いずれにしても,こうした制度を活用してご自身が空き家になった実家の管理を行う・専門職の方に管理などを行ってもらうということが考えられます。

 

 

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