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相続で,亡くなった方から生前援助を受けたことは,どう考えるのでしょうか?(その⑥)

2013年7月9日 更新 

 亡くなったからの生前に貰った援助が相続(遺産分割)でどう扱われるのかということで,これまで何回か触れてきました。

 

 こうした生前の援助は特別受益と呼ばれますが,特別受益と呼ばれるためには

 生計の資本として援助を受けた,必要があります。前回・前々回で触れた死亡保険金(生命保険等)では原則として,特別受益にあたらないことは既に触れました。例外的に特別受益にあたった場合には,調整の対象となるのはどの部分があたるのでしょうか?

 当然貰った保険金額だという考えが出てくるものと思われます。これはこれで正しい考え方です。ただ,もし,保険金の受取人の方が保険料の一部を負担している場合にはどうなるのでしょうか?

 この場合,保険金額をもらうために必要な保険料を負担している部分があります。この部分は援助を受けたとは考えにくいので,調整することはおかしいことになります。そういったことがあり,一般には保険料を負担している部分があれば,全保険料に対する負担していない保険料の割合⇒亡くなった方が保険料を払った割合,が調性の対象と考えられています。

 注意すべきなのは,保険料の金額を差し引くのではなく,あくまで負担している割合であるということです。

 

 ちなみに,亡くなった方が勤務している会社などに死亡退職金の定めが置かれている場合があります。こうした死亡退職金が遺産に含まれるかどうかはケースバイケースで判断すべき難しい問題です。いずれ詳しく触れたいと思います。

 受給権者とされる方の生活保障を目的とする制度であることから,特別受益として調整の対象とするべきではないと考える考え方と賃金の後払いだから援助として特別受益として考えるべきという考え方が対立しています。

 裁判例も,先ほどの二つの考え方が対立している状況ではっきりしていません。 

 次回に続きます。

 

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