法律のいろは

インターネット上で誹謗中傷された場合にどうすればいいのでしょうか?(その④)

2013年6月16日 更新 

 インターネットの掲示板に誹謗中傷されたと思える書き込みへの対応について,書き込みをした人に対するもの・インターネットの掲示板業者にたいするものということで3回触れてきました。

 

 書き込みをした人については,刑事告訴等の対応と損害賠償請求,書き込みの削除の話を触れました。最近は,実名で投稿するものもありますが,掲示板などでは匿名で書き込むものもあります匿名での書き込みがなされた場合には,実際に誰が書き込んだのかを特定しないと,損害賠償請求などの対応を取ることができません。

 そのため,匿名での書き込みの場合には,誰が書き込んだのかを特定する必要があります。

 

 こうした方法については,法律上書き込みをした人の情報の開示を求めることができます。

 詳しくは,別の機会に詳しく触れますが,携帯電話からとパソコンでは仕組み上違う点が出てきます。

 パソコンからの書き込みの場合には,最初に書き込みをした方はインターネット接続契約を結んでいるプロバイダに接続します。次に,そのプロバイダを経由して,掲示板を管理するプロバイダに接続することになります。

 書き込んだ方の氏名や住所などの情報は,インターネット接続契約をしたプロバイダ(つまり,経由に使ったもの)にしか把握されていません。ですから,経由に使ったプロバイダから書き込みをした方の住所や氏名などの情報を開示してもらわないと特定ができないことになります。

 

 掲示板を管理しているプロバイダには,書き込みをした方のIPアドレス(パソコン・その他通信機器に割り振られた個別の識別番号のこと,大雑把にいえば電話番号や住所と同じようなもの)等しか記録されていません。まず,このIPアドレス等の開示を掲示板を管理しているプロバイダに行います。

 そのうえで,開示を受けたIPアドレス等から,どこのプロバイダを経由に使ったかを調べます。そして,経由に使ったプロバイダに対して,書き込みをした方の氏名や住所などの開示を求めることになります。

 

結構複雑な流れですが,まとめると開示を受ける情報としては

 ①IPアドレス

 ②IPアドレスから情報が送信された日時

 の開示を掲示板を管理するプロバイダに求め,経由したプロバイダを調べたのちに

 ③書き込みをした方の氏名(名称)・住所・メールアドレス

 を挙げることができます。

 

 開示を求めるための法律的な条件がありますけど,詳しくは次回に触れたいと思います。

 

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