法律のいろは

自宅に来てもらっているヘルパーの方に,家の物を壊されたのですが。。。

2015年10月17日 更新 

 自宅での訪問介護を依頼している高齢の方のご自宅には,介護員(ホームヘルパー)が来ることが多いのではないでしょうか?

信頼しているとはいえ,外から人が来ることでトラブルが起きることもままあるような印象はあります。仮に,気づいたら,家の物が無くなっていた・壊れていたような場合はどんな事柄が問題になるのでしょう。

 似たような問題は,老人ホームなどの入居施設でもあるところですが,そもそもの問題があります。それは,実際にそうした被害が存在するのかどうかという点です。壊されたり・無くなったりなのに,それは変だという話が出て来そうですが,高齢の方の中には,実際にこうした被害が出てきていないにもかかわらず,そう思い込む方もいる傾向にあると考えられる点です。もちろん,起きていないと決めつけるわけにもいかない点があります。

 ここで問題となるのは,実際にこうした被害となる事柄が起きていたのか・ヘルパーの方が関与したといえるのかどうかという点です。言い分の内容やその裏付けとなるものがあるかどうかをよく考えてみる必要があります。先ほどの思い違いであったのかどうかという点もありますまた,ヘルパーの方側(介護事業者側)が事実関係を否定した場合に,追及をできるのかの材料があるかという点にもかかわってくるところです。

 こうした事実関係の問題をクリアできたところで,どんな事柄が問題になるのかを触れていきたいと思います。他の方のものを持って行ったという事であれば,刑法上の窃盗罪に行った方が該当することになるでしょう。また,壊した方もその内容にもよりますが,少なくとも刑法上の器物損壊罪に該当することにはなると思われます。

 このようなことは,損害賠償責任をそのヘルパーの方だけでなく,事業所の仕事として行っていますから,介護事業者側にももたらすことになります。今述べたような法律上の責任につながることになりますので,事実関係の問題は大きな意味を持ってきます。とかく,物が無くなった・壊されたのではないかというのは気になるところですが,クレームはもちろんのこと,今述べたような事柄が問題になるために,周りのご家族の方の事実確認は重要になってくると思われます。

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