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勤務先を解雇された場合に,慰謝料請求は認められるのでしょうか?

2016年1月31日 更新 

 勤務先から一方的に辞めさせられた場合に,納得がいかなければ,解雇が無効であることを理由に給料の請求や以前従業員であることの確認を求めるのが通常と思われます。今回は,これに加えて,従業員の方側から勤務先に対して,慰謝料を請求して認められるものかどうかを触れてみたいと思います。

 結論から言えば,現在の裁判例の状況からすると,こういった慰謝料請求が裁判で認められる場合は相当限られるという事になろうかと思われます。

 こうした慰謝料請求の根拠としては,解雇の種類を問わず,解雇されたことが法律上慰謝料を発生させる不法行為であり,かつ,未払い給料で埋められない精神的苦痛が解雇から生じることが考えられるところです。

 解雇が無効であるという事になると,解雇が法律上許されないのだから不法行為になるのではないかというイメージが出てきがちです。しかし,あくまでこれまでの裁判例や法律が述べる点は解雇が濫用的にされたのだから正当化できないと述べるだけで,直ちに不法行為につながると述べているわけではありません。

 そのため,解雇が慰謝料を発生させるだけの問題ある事柄,不法行為かどうかは,そこに至る事情等を踏まえて考えていくことになります。実際,懲戒解雇に関しては,そこまでする事柄がないのにあえて懲戒解雇にした・調査があまりにずさんで事実に認定も大きな問題があるのに,懲戒解雇にした場合等,相当に限定されています。

 解雇するだけの事情がないことを知りながら敢えて解雇したようなケースであれば,こうした問題ある場合に当てはまる可能性は大きくなります。ただし,通常は解雇の通知の後で未払いとなっている給料を受け取れば,精神的苦痛は原則として残らないのではないかと述べる裁判例もあります。

 もちろん,解雇に至る事情や解雇事由の中身等によっては,いくら未払いの給料が支払われたからといって不十分な場合はありうるところです。結局,従業員側は解雇に至る話しの中で行われたこと等の問題や不都合の程度はどこまで大きいか・会社としては後で問題とならないようにこうしたやり取りに問題はないかどうかを注意する必要があるのではないかと思われます。こういった点は専門家に相談してみて対応するのも一つの方法です。

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