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支払われていない婚姻費用を離婚の際にどこまで請求できるものなのでしょうか?

2016年5月19日 更新 

 離婚の際の財産分与の中で,別居後に支払われてこなかった生活費(婚姻費用)の支払いを求めることができるという話は以前触れました。ただ,あくまでも色々な考慮要素の中で認められることもあるというものです。実際に,どこまで請求をすることができ,認められることができるのでしょうか?

 

 どこまでさかのぼることができるのかという問題になります。結論として言えば,請求自体はいつまでもさかのぼることはできます。しかし,仮に離婚裁判になったような場合には,いつまでも遡るということは認められにくい傾向があります。

 

 この事はご本人同士が合意をするならば,いつまでも遡ることを否定するものではありませんが,実際には支払い能力の問題もあって難しいことも多いと思われます。また,そもそも婚姻費用も月単位での定期的なお金の支払いを求めるものであるので,本来は支払い時期が来てから5年の時効期間にかかるものです。そのため,調停や審判で本来的には決めたうえで,支払い時期のが来てから5年以内に支払いを求めるべきものです。

 

 こうした事柄もあって,離婚の際(離婚裁判)の段階で初めて金額の設定を求めて支払いを求められるということにしてしまうと,大きな問題が出てくるところです。支払いを求められる側にとっても,離婚の段階で突然大きな負担を求められることになり,支払い能力を超えた支払いを命じられることにもなりかねません。

 

 このようなことがあるため,離婚裁判等で以前から支払われていない婚姻費用の支払いも求めた場合に全てが認められるとは限らない(むしろ,超長期であれば難しい場合もある)傾向があるように思われます。先ほど述べた点を踏まえると,一つの区切りとして離婚裁判等で支払いを求める前5年以内の支払われていない婚姻費用を財産分与の中で清算するという方向が考えられます。

 

 実際にこの旨を述べた裁判例も存在しますが,裁判例でも必ずしも固まったものでもなく,あくまでも一つの傾向と考えられます。ちなみに,ここでいう婚姻費用は双方の収入をもとにいわゆる算定表を用いて決めることが多いでしょう。

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