法律のいろは

夫婦関係修復の希望と別居中の生活費(婚姻費用)の問題

2016年8月21日 更新 

 妻・夫から離婚を言い出された場合に,それに応じるべきかどうかは子供の問題やご自身の気持ちや今後の生活などを踏まえてどう決断をすべきかという大きな問題となります。特に,妻から離婚を切り出された夫側は多くのケースで,別居中であればその間の生活費(婚姻費用)の請求をされることもあるかと思われます。こうした離婚するか・修復を目指すかという問題とともに,請求されている生活費(婚姻費用)へもどう対応すればいいのかは難しい問題です。

 

 まず,協議離婚であれ離婚調停であれ,あくまでも話し合いですから離婚に同意をしなければ離婚にはなりません。そのため,夫婦関係の修復を希望される場合には,離婚を断ることになりますが,その際には相手方の現状の離婚への気持ちの強さの見極めも重要な要素になりえます。これは,結婚している限り,夫婦の間には扶養義務があるためで,そう簡単に復縁が図れなさそうな場合には,長期化による生活費(婚姻費用)支払いの負担が生じかねないためです。

 

 夫婦の修復は進まないのに,生活費(婚姻費用)の負担が重くのしかかるかもしれない点には注意が必要でしょう。もちろん,離婚を切り出されたとはいえ,大事に思う相手方配偶者や子どものために多くの生活費(婚姻費用)を負担したいというお気持ちもあるでしょう。結局のところは,今後の見通しも踏まえたうえで,ご自身として何を重視したいのかをしっかりと見極めて判断する必要があるでしょう。

 相手方配偶者が望むままの生活費(婚姻費用)を支払えば復縁が果たされるのかどうかは難しい問題であり,じっくりとどうすべきかを考えた方がいいようには思われます。

 

 多くの場合には,相手方配偶者から生活費(婚姻費用)の支払いを求められた際には,金額がいくらになるのかが問題になることが多いと考えられます。いわゆる算定表や算定式から導かれる金額は,一つの基準になりますが,先ほど述べた事情やご自身の生活状況等を踏まえて,どのようにしたら後悔をしない方向に進むかの見極めは重要になってくるでしょう。

 

 離婚を切り出されるだけで,人によっては精神的に非常に厳しい状況に置かれることもあります。その中で,様々なことを考えなければいけないのは大きな負担にはなります。その際には,あくまでも生活費(婚姻費用)の支払いをも求められた場合の話にはなりますが,今回述べたことも参考資料の一つにしておkン替えいただければと存じます。悩んだら,弁護士など専門家に相談するのも一つの方法です。

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