法律のいろは

突然弁護士名義で来た離婚を求める連絡にはどう対応すればいいのでしょうか(その②,男性の場合)?

2017年4月30日 更新 

 突然妻が子供を連れて家を出ていった,少したってから弁護士名義で依頼を受けた・離婚をしたいということとその際の条件面を書いた手紙が来た場合には,動揺をされることが普通ではないかと思われます。そこには,慰謝料・財産分与などのお金の面の請求や親権・養育費といった子供に関わる要求内容が書かれているケースが通常でしょう。もちろん,離婚をしたいがどういう意向かという記載のみの場合もありえます。

 慰謝料の請求がなされている場合には,その原因となる事柄(多くは離婚に至った経緯となる事情)が簡潔にでも書かれていることがあります。やってくる手紙ですから,当然要求と根拠となる事項は一方的なものになりますが,家族に関するデリケートな問題ですから感情的な反発も含め,どう対処すればいいのかというところになります。

 

 そうした場合にどうすればいいのかは,事情を整理すること・希望と見通しの大まかでも道筋をつけること,になります。突然の連絡ですから,どういうことなのだろうか・回答期限がついていれば,その時期までに回答しないと絶対にいけないのかなどという点が気になりますが,まずどう動くのかが決まってもいないのに動くことはできませんから,先ほどの2つの点が重要になります。

 特に男性側の場合には,妻側からDVやモラルハラスメントがあったという主張をされることがあります。大きく身に覚えがあれば,それを前提にした行動をとる必要があります。ただし,身に覚えはないけれどもこうした主張を受けることもありえますから,これまでの経緯の整理と何か言われていること等の根拠となる資料があるのかどうかは一度落ち着いて考えてみる必要があります。そのうえで,対応方針を考えていくことになりますが,相手に修復の意思がない限り実現できない修復の問題と異なり,親権やお金の問題は状況により争う余地はありえます。ただし,親権の問題に関してはこれまでの状況やそこで争うことによる子供へのダメージの状況等も鑑みて後悔のない判断をする必要があります。

 

 状況の整理や見通しがご自身にとってどうすればいいのかわからないという面は,インターネット上に情報が氾濫している現在も十分あり得るところです。その場合には,弁護士などの専門家に相談をすることで見通しをつけるというのも方法の一つです。先ほどの整理と道筋をつけた段階で相手方に回答をするという場合が多いと思われますが,ご自身でされるか・弁護士に依頼をするのかは,争いになりそうな点のややこしさや感情面の負担のしんどさ,金銭面の事情などを考慮してご判断をしていくことになろうかと思われます。

 ちなみに,弁護士名義で手紙が来たからといって必ずしも弁護士で対応しないといけないというわけではありません。あくまでもご自身にとって任せることで得られる点と主に費用面を考えていくという形になるでしょう。

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