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不動産賃貸契約書に書かれている「更新料」は有効?

2018年12月1日 更新 

 アパートに入居する際の賃貸借契約書には,いつから・いつまで借りるのかといった話のほかに,契約更新をする際の期間やその際に支払うお金(更新料)の記載がされていることがあります。現在は,この後で触れる裁判例で一応の決着を見ていますが,このお金を支払う義務があるのかが争われてきました。今回はこの話を触れます。

 

 「更新料」とはどのようなものかはこれまで争いがあった時期がありましたが,現在は契約期間満了時に契約更新をするために,借主から家主に支払うお金で,家賃の補充や前払い,契約更新によって継続して物件を使う料金としての意味合いも含むと考えられています。もっとも,厳密にどのような意味合いを持つかは,賃貸借契約をしてからの借主・家主それぞれの事情や更新料の項目を設けるに至った事情その他いろいろな事柄を考慮して考えていくとされ,ケースバイケースの部分もあります。

 

 以前は,契約書に定められた契約期間満了時に家主からの更新料支払い請求に対する反論(あるいは一度支払ったものの返還請求という形)として,こうした「更新料」が無効となるかどうかが争われてきました。現在では,「更新料」には家賃の前払いや補充・継続して使う権利の料金という意味があるため,更新料がいくらであるのかがはっきりと具体的に記載された形であれば原則として有効とされています。これは,消費者である借主にとって,合理性も持たない負担を課すとは言えず,家主と比べて交渉力や情報力で劣っているとは言えないという考えに基づくものです。

 例外として,家賃に比べて高すぎる・更新される契約期間に比べて高すぎるなどの事情があった場合には,合理性を欠き,先ほど述べた点が当てはまらない可能性があります。この場合には,更新料の項目や金額をはっきりと書いていても無効となる可能性が出てきます。

 

 こうしたことから,家主側は更新料の中身にある程度の注意を払えば項目の有効性をそこまでは気にしなくても法律的にはリスクは小さくなるでしょう。ただし,実際的に見て空き室が多い場合には,料金面を含めて競争になってくる面はあります。ここでは今まで述べた点とは別の点も考慮して考えていく必要があるでしょう。同じく借りる側もよく契約書の記載を読んで金銭面でどうなるのかなどを考えて契約をしていくことがトラブル防止に役立つと思われます。

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