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こんな理由で離婚が認められますか?(その⑬)

2014年2月7日 更新 

 夫婦のいずれかによる犯罪行為が原因で、他方が離婚請求をすることがあります。かつては法律上、一定の犯罪行為により刑に処せられた場合、またはその他の罪で3年以上の刑に処せられたこと自体で離婚原因(離婚理由)になるとの定めがあったようです。

 今の民法の規定では、犯罪行為やそれによる服役があったからといっても当然に離婚原因になるわけではありません。法律でいう、婚姻を継続し難い重大な事由にあたるかどうか検討する中で、犯罪行為や服役により、夫婦生活が修復不可能といえるほどに至っているといえるかみていくことになります。

 通常考えられるのが、特に犯罪行為により、服役することになると、その間相手方と未成年の子どもがいれば、その子どもたちをも含めた生活が成り立たなくなってしまう可能性が高いため、それ以降夫婦生活の修復見込みも低くなるとして、離婚が認められる場合でしょう。裁判例でも、一方の服役により、残された配偶者と子どもたちに対する婚姻費用(生活費)の支払は全く期待できないことから、経済的に困窮することを理由に離婚を認めたものがあります。

 また、経済的には困窮しない場合でも、配偶者が犯罪行為をしたことが新聞などで大きく報道され、それによる精神的な苦痛を受けていること、服役により相当長期にわたり別居せざるを得ないこと(このケースでは結婚後さほど経たないうちに配偶者が逮捕されたという特殊な事情があります)から、他方による離婚請求を認めていることもあります。

 一方の犯罪行為・あるいは服役を理由に離婚請求される場合、犯罪行為、服役以外にもたとえばDVなどの暴力、不貞行為、浪費、前科の存在といった別の離婚理由になりうる事情があり、犯罪行為・服役により一挙に夫婦生活が破たんするというケースが多いようです。

 ただ、それ以外にも、一方に犯罪行為・服役という事情があり、他方にも不貞行為など別の離婚理由になりうる事情があるものの、離婚請求がなされることもあります。

 この場合、双方に離婚に至る原因について責任がある(「有責性」があるといいます)ことになるため、離婚が認められるかが問題になってきます。このうち、他方に犯罪行為・服役といった事情がないものの、別の離婚理由になりうるものがあるとき、その離婚理由にあたりうることを他方が行うに至った原因を作ったのが、もとをたどれば犯罪行為・服役といった事情のある側にあったというケースで、他方による離婚請求を認めたものは複数あります。

 離婚に至るには、こういった犯罪行為や服役という事情がある場合に限りませんが、何か一つの大きな出来事がきっかけで夫婦生活が破たんするというよりも、それまで色々と(それ自体では修復可能な)離婚理由になりそうな事情が積み重なり、結局のところもはや夫婦生活を元に戻すのは困難な程度に至るというのが一般だと思います。その中で、そのような夫婦生活がもはや元に戻らない原因を作ったのは主にどちらなのか、をよく吟味し、より破たんに至った責任が小さい側からの離婚請求は認められる傾向にあるようです。

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