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付加金とは?(その①)

2015年1月2日 更新 

 題名にある「付加金」と聞いてピンとくる方はあまりいないだろうと思います。これは,解雇をする際に払うべきお金(解雇予告手当と呼ばれるもの)・会社側に起因する事情で従業員の方が働けなくなった場合に払うべきお金・残業代等を会社が払うべきなのに払っていない場合のペナルテイを指します。

 

 とはいえ,常にペナルテイがあるわけではなく,あくまでも「裁判」に至った場合に,裁判所が命じることで会社側に支払い義務が出てくるものです。細かいことは色々とありますが,ポイントだけを言えば,先ほど触れたような場合に裁判所に命じられた場合に会社側に支払う義務が出てきます。ですから,労使交渉の席で残業代や解雇予告手当を払うよう求められても,「付加金」を会社が支払わなければいけない義務はありません。

 よく問題になるのは残業代の支払いを求める裁判なのではないかと思われますが,どこまで支払いを命じられるかはケースバイケースであると思われます。詳しい話はいずれ触れますが,この「付加金」について,昨年最高裁で一つ判断が出ています。

 

 問題になったケースはまさしく従業員側が,残業代の払われていない部分の請求と「付加金」の請求を裁判で行ったものです。特殊なのは,第1審の判決である程度(といっても大半です)の未払い残業代を支払うように会社に命じました。付加金もある程度判決では支払いを命じています。

 これに対して,従業員側が不服を申し立てたところ,会社側が第1審で命じられた未払い残業代の支払いを従業員側に行った点に大きな特徴があります。従業員側は未払い残業代の請求を取り下げたものの,「付加金」の支払いを求めました。

 これに対し,裁判所は未払い残業代を払ったのだからもはや「付加金」はないと判断し,この部分の請求は認められないと判断したものです。これは,第1審が認めた部分は認めたというものではなく,一切の支払いをみとめなかったというものです。

 

 一瞬分かりにくいところですが,「付加金」というのは裁判所の命令によって生じるペナルテイであり,裁判所の命令は不服を申し立てている場合は,その部分についての第2審なりの判断が出ない限りは確定していないためのものです。このケースでは,第2審に至っていたのですが,第2審の段階で会社側が支払いをしてペナルテイを与える状況がなくなったために,支払い義務はないという結論に至ったというものです。逆を言えば,裁判所の判断が確定した場合には,ペナルテイも発生するという事になります。

 

 次回に続きます。

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