法律のいろは

離婚を切り出すこと自体に何かリスクがあるのでしょうか?(その①)

2015年12月8日 更新 

 よく,男性から離婚を切り出すと不利になるのか?,離婚は切り出した方が相手にお金を支払わなければいけない,等の話を聞くことがあります。こうしたことが実態なのかと聞かれれば,ケースごとの事情によるというのが実際の回答なのではないかと思われます。

 そもそも,離婚を切り出すかどうか考えている場合には,様々な理由があるのではないでしょうか?妻あるいは夫が,親族との折り合いが悪いとか・夫が子供や家庭を顧みてくれない・妻や夫が不倫,不貞をしているから・他に好きになった人がいるから再婚したい,等様々あるかと思われます。他に,暴力や暴言で悩んでいるというのもあるかもしれません。その際に,離婚をちゅうちょする事情鵜一つとしては,子供への影響が考えられます。このこと自体は,心情面の問題,先の見えないことへ動き出すことの問題や夫婦と親子で異なる点がある等考慮が必要な問題です。

 子供がいる場合には,親としてどうするかという考えがいる点問題は複雑になりえます。このことは離婚を切り出すかどうか考える際の一つの大きな問題になるかもしれません。

 ただし,離婚を切り出すことへのリスク等としてよく言われる,不利な立場に立たされるのではないか,お金や子供の親権で相手の言うことを聞かないといけなくなるかといえば,それは違う問題であると考えられます。あくまでも先ほどの話は離婚をするという選択をするかどうかについての考慮事情ですが,ここでの話はそうした選択をしたうえで自分から切り出すのがいいかどうかという話にすぎません。

 そして,相手が離婚に応じない場合に,仮に離婚裁判になった場合に離婚が認められるかという大きな問題はありますが,そうした点以外には特にリスクらしき事情は大きくは存在しないように考えられます。親権については,子供の成長にとってどちらの親が親権者になるのが好ましいかという話ですし,慰謝料等はケースごとの事情によります。財産分与は,様々な事情を考慮はしますが,夫婦で形成した財産の状況によりますので,どちらが先に切り出したかはそこまで関係ありません。

 離婚を切り出すかどうかは,その前に様々考えることがあると思われますが,決めた後自分から切り出すかどうかについては,次回触れる有責配偶者の場合以外はそこまでは問題がないでしょう。

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