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子供の起こした事故等と親の賠償責任(その②)

2016年4月17日 更新 

 相当前になりますが,未成年の子供が学校で起こした事故に関して,親が損害賠償の責任を負うのかについての話を触れました。今回はその続きです。                                                                     前回は,問題となる親の責任とは,基本的には自らの行為に責任を負えない子供を監督する義務を広く負うものと考えて法律で定められた損害賠償責任となります。そのため,簡単には免責されません。普通は,監督義務を怠ったから損害賠償を負担する責任を負うのだから,怠ったことが示される必要があります。しかし,ここでは監督義務を尽くしたと言えないと損害賠償を負担する責任から逃れることができません。                                                                     昨年に最高裁で出された判断では,こうした監督義務を怠らなかったという事で子供の加害行為について,親の損害賠償責任を負わないというものです、今まで述べたところからして,監督義務を尽くしたという判断は中々出にくいところです。実際に,これまでの裁判例の大半では免責を認めない方向にあったと思われます。                                                                      問題となったケースは,小学校で放課後にサッカーゴールへ向けて蹴られたボールがゴールからそれ,校庭の外の道路に出たというものです。そのボールをよけようとした方が転倒などにより大けがを負いその後なくなったというケースです。このケースでは,まず,ボールを蹴る際に,蹴り方次第でボールが校外に出て事故になるかもしれないから注意すべきであったのかが問題になります。こうする義務を怠ったと言えて,初めて子供が加害者にあたると言えるためです。仮に,その子供がボールを蹴った子供(12歳に足らず)が加害者にはあたるならば,自らの行為に責任を負えないという事であれば,親の監督責任が問題となります。                                                                     このケースでは,他にも争点がありますが,その点は省略します。裁判所の判断は,子供のボールを蹴ることへの注意義務自体は肯定するとともに,子供に自らの行為に責任を負えないという点では概ね第1審から最高裁まで一致していると考えられます。異なったのは,監督義務を尽くしたと言えるかどうかの判断になります。                                                                     第1審では,特に監督義務を尽くしたのかどうかの判断はすることなく,子供が自らの行為に責任を負えないのであれば,親が監督責任を負うと判断しています。これに対し,第2審では通常のしつけをしていた・こうした事故は予測できないという反論を排斥しています。子供が遊ぶ際には,危険があるかもしれないから,危険がないような遊びをするよう指導する義務があって,そこまで指導していないことを理由に免責を認めていません。                                                                     次回に続きます。
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