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生活費が足りないために,借りたお金は離婚の際の財産分与でどう考慮されるのでしょうか?

2017年7月21日 更新 

 夫婦が,結婚している際の日常生活にかかると評価できるお金は夫婦お互いが負担する義務が出てくる点は以前触れました。様々な原因から負った借金のうち,生活費の維持のための借入が婚姻費用(生活費)を決めるにあたって考慮され得るという話も以前にしました。そこでは考慮されていない場合に,こうした負債はどうなるのでしょうか?

 

 結論から言えば,財産分与を決める際の事情の一つとして,考慮されることはありえます。そのため,生活費(婚姻費用)の支払いをしていないケースで,妻側がキャッシング等で生活費を工面していたという場合であれば,離婚の際の財産分与で考慮されるケースはありえます。ただし,財産分与はあくまでも全体としての夫婦で築いた財産がプラスの場合になされるのが通常です。全体として夫婦で築いた財産がマイナスの場合にはなされません。

 そのため,こうした全体としてマイナスの場合には,財産分与ということはありえませんから,負債に関して何かしら考慮されるということはありません。とはいえ,お金を貸している側などとの関係で,日常生活を営む上での出費ということでの負債であれば,先ほどのケースでも夫側が支払い義務を負うことはありえます。別のコラムで触れましたが,どういった場合に日常生活を営むための出費と評価されるかという点は,個人の主観ではなくて法律的な評価になります。生活水準や出費傾向,収入額などが考慮されることになりますから,各人で異なってくることはありえます。注意が必要といえるでしょう。

 

 仮に財産分与もなされずに,こうした日常生活を営むための負債と評価できなければ,負債を負った方(借金をした方)の意が支払い義務を負ったままとなります。ちなみに,財産分与という形でなくても話し合いで決着をつける場合には,弾力的な解決(先ほどの理屈もありますが,他のケースごとの様々な事情を考慮した解決)というのも考えることはできます。

 ただし,夫婦のうち一方が理屈として負わない負担を当然に追ってくれるわけではありませんから,こうした負担を負ってほしいという希望をお持ちの場合には,最悪ご自身が負担を負う可能性があるという点は頭に入れておいてほうがいいでしょう。

 

  ちなみに,負債の負担をずっと負いかつ支払いが厳しい場合には,負債の整理などを行うことで家計を立て直すという方法もあります。実際にどうしていくかは,離婚の際に負債がどうなるのかという見通しをもとに考えていくことになるでしょう。

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