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自分の飼っている犬が散歩中などに他の犬などにけがを負わせた場合, どのような問題があるのでしょうか?

2018年9月17日 更新 

 タイトルのような話はペットを飼っている場合であれば,それが犬であれ他の動物であれ問題となりうるところです。犬については,犬種によっては色々と規制があるところですが,少なくとも繋留の義務があります。


 自宅で飼っている場合には,訪問してきた人・散歩中で出会ったほかの犬などとの関係・ドッグランに行った際の他の犬や人との関係などトラブルが起きうる場面は考えられるところです。突然かみついてケガをさせたなどトラブルが想定されるところですね。

 一般に動物の飼い主にはペットが他の人の飼っている動物や所有物(家や車など)のほかに,他の人にけがをさせるなどした場合に,損害賠償の責任を負うと法律上されています。ただし,飼い主(あるいは飼い主に代わってペットの管理をしている方)がそうしたことが起きないよう相当程度の注意をしていた場合には,責任を負わないとされています。ここでいう損害には治療費や修理費・ペットがなくなった場合の損害(ここをどう考えるかは一つの問題です)などが考えられます。

 ここで問題となる事柄として,

①免責されるという注意はどの程度のものか

②ペットがなくなった場合の損害とはどのようなものか,が考えられます。

 もっとも,②は損害となる事項によって問題は別個に異なるものです。

 このうち,①について,一般的には通常想定されているトラブルが起きないように対応すればいいと裁判例上言われてはいるものの,ここでいう「通常想定されているトラブル」の範囲は広くとらえられる傾向にあります。そのため,そう簡単には免責をされることはありません。実際にあったケースでも,それ以前に人に吠え掛かるようなことがあった場合に,問題となった際にそうしたことを十分止められなかったことなりについて飼い主が十分責任を尽くしたとは言えない等として責任を認めた例は多く存在します。
 それまで,何かしら人に吠え掛かる・散歩中に他の犬などとけんかをする,吠えるなどの事柄があった等の場合には,そうした事態が通常想定される事柄に含まれる可能性が高くなってきます。そのため,少し気になる行動がある犬などのペットがいる場合には注意をする必要性が出てきます。ちなみに,免責が認められたケースの一例として,通常人が入ることが想定されていないドッグランのフリースペースに人が立ち入った際に飼い犬がかみついたというケースで,通常想定されない話であることを前提に注意を払っていたとしたケースがあります。

 次に②については,ペットの市場価値相当額が損害になるのは問題ないでしょう。しかし,これは購入金額ではありませんし,いわゆる雑種等の場合には市場価値額がゼロになってしまうこともありえます。とはいえ,被害にあった動物の飼い主としては非常に大切に育てていることもありえますので,損害がゼロというのは納得がいかないケースはあるでしょう。こうした場合に被害にあった動物の飼い主の精神的な苦痛に対する慰謝料が認められるか・どこまで認められるかという問題が出てきます。実際には認められたケースもありますが,大きく争いになる可能性もありうるところです。

 このほか,被害にあった側にも落ち度があったのではないかということで,損害の減額が問題になることもありえます。これはその相手となった人あるいは動物の行動や管理習慣によって異なってくるところです。例えば,猫であれば繋留をして飼い主が行動を制御することは考え難いものの,犬では想定がされるところです。こうした点から,落ち度があったかが影響を受けます。

 このように,ペットにまつわるトラブルも様々に争いが起こる可能性があります。普段から注意をしておきたいところですね。

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