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遺言内容の実現の意味(その②)

2017年10月13日 更新 

 遺言を作成する際に,「遺言執行者」という方を指定する場合があります。ご自身で遺言書を作成する際に,参考にしようとご覧になった資料にもこの言葉が出てくることがあります。「遺言執行者」という方の基本的な役割は以前のコラムで少し触れましたが,今回少し詳しく触れていきます。

 

 遺言執行者は,遺言の内容を実現する(様々な手続きを行うのが役割)ために必要となることがあります。細かいことを言えば,「相続させる」等の言葉を入れた場合には厳密には不要になるのが理屈ですが,手続きを任せること自体はできます(この場合,厳密には「相続する」方が自分で依頼することになります)。

 あくまでもこうした役割ですから,遺言をした方の相続人に法律上当たる方の間で遺言の内容に疑義が出て争いが生じた場合,遺言が無効かどうか争いになった場合等に間に入ることはできません。このことは,法律上「遺言執行者」が「相続人の代理人」とされている点にも表れています。「相続人の代理人」であれば代わりに話をつけてくれるのではないかという気もしなくはありません。しかし,「全ての相続人の代理人」ということになりますから,相続人の間で争いが起きている場合には,利害が互いに反していることになり,役割は果たせなくなります。

 

 そのため,仮に各相続人の間で遺言の内容や有効性について争いが大きい場合は,お互いに協議をする・弁護士に依頼して交渉を行う・遺産分割調停あるいは裁判を起こして,その場での解決を目指すということを考えていくことになります。

 

 「遺言執行者」は,遺言を残すのであれば,先ほどの手続きを行ってくれるという点もありますから,定めておいた方がいいでしょう。とはいえ,定めておかないと遺言が無効になってしまうということもありません。ちなみに,専門家に遺言作成を依頼した場合には,「遺言執行者」を定めることやその「遺言執行者」を専門家自身にしたらどうかという提案を受けることもあるでしょう。実際どうすればいいかは,「遺言執行者」には報酬(遺言で定めておくことが多いですが,定めておかなければいけないわけではありません)がかかります。そうした費用面はあるものの,「この方に任せておけば安心」というお気持ちがある場合には,定めておくように決めるのも一つの方法と考えられます。

 何事にも言えますが,費用面と任しておくことのメリット・信頼からお考えになった方がいいでしょう。

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