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交際相手が氏名や家族関係について虚偽の説明をしていたとき、慰謝料請求できますか?

2014年4月24日 更新 

 氏名や勤め先、既婚者であることを秘して交際をし、その後、それらが虚偽で既婚者であることが判明したとき、それにより被った精神的苦痛について慰謝料請求できるのでしょうか?

 既婚者かどうか知らずに交際していて、内縁関係にあった、あるいは婚約していたとみることができるケースでは不当破棄にあたるとして慰謝料請求が認められることがあります。ただ、実際のところ内縁といえる実体がなかったり、婚約とみることができる客観的な事情がなければ、慰謝料請求が認められるのは難しいことが多いです。

 それでは、端的に虚偽の事実を告げて交際をしていた、ということについて違法だと主張することができるでしょうか。

 裁判例では、一方が結婚を前提とする真剣な交際を望んでいると認識した以上、その時点で離婚が成立しなければ結婚を望まない相手と交際をやめるか、結婚を前提とせずに交際を継続するか慎重に検討・判断できるよう自らに関する正確な情報を提供して人格権などを尊重する義務があったとして、正当な理由もなく自己に関する正確な情報を伝えないまま交際を継続した行為が不法行為にあたるとしたものがあります。

 この裁判例は、交際期間内での行動から両者の認識をみて、いつの時点で「結婚を前提とする真剣な交際を望んでいると認識した」とみることができるかを検討しています。そして現に交際していた期間と比べて「結婚を前提とする真剣な交際を望んでいると認識し」て交際をした期間がかなり短いこと、虚偽の事実を告げて交際をしていた者が積極的に結婚するかのような言動がなかったなどという認定をして、慰謝料はかなり少額の判断になっています。

 そもそも最初からうその情報を告げて交際しているのに、慰謝料がかなり少ない印象はありますが、こういった事案の場合保護に値する利益侵害があったとして、いつの時点で違法といいうるとみるかが、なかなか判断が難しいところです。しかも「結婚を前提とする真剣な交際を望んでいると認識し」ているかどうかという基準が主観に左右されるのでさらに難しいところでしょう。

 ただ、いずれにせよ結婚を前提としての交際であるときは氏名や職業はもちろんですが、既婚かどうかというところも今後付き合いを続けるかに大きく影響を与えるので、それ以降も真実を告げずに交際を続ければ、慰謝料請求が認められる可能性は出てくるとはいえるでしょう。

 

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