法律のいろは

遺産分割をしないままに,子供等についても相続が起こった後に遺産分割協議を行う際の注意点

2016年4月2日 更新 

 田舎の方の土地建物,街中でもその他古くからある不動産などについて,登記簿を見るともう何代も前の方の名義になっていることはよくあることではないでしょうか?現にあるお金等は当然に分割されるのに対し,土地等は遺産分割協議を経る必要があります。特に協議をすることなく時間だけが経過した場合に,いざ名義を切り替えてみようとした場合に,どんな問題点があるのでしょうか?

 問題は面倒で,何代も代わるくらい時間が経過していると,いちいちその方に遺産分割協議書に署名をしてもらう必要があります。もちろん,全ての方が自分がその不動産を取得することに代価なく同意してくれるとは限りません。普段から付き合いのある範囲であれば,無償という事も考えられますが,付き合いが薄くなるごとにこうした金銭的な負担が出てくる可能性はあります。

 さらにいえば,そもそも会ったこともないし,どこに住んでいるのだろうかという問題も出てきます。話し合いをしようにも探せない場合も出てくる可能性があります。話し合いをしようとしても,相手が関わりたくないと言えば,話し合い自体もできません。話し合いができても,内容の面で折り合えない可能性も出てきます。

 こうした可能性は,時間が経過する・代替わりが進むほど増えてきます。話し合いをしてみて中々解決しにくいという事であれば,仮定さ一番所への遺産分割調停の申立てを考えることになります。

 内容面で意向の食い違いがある場合は普通の対立がある場合の遺産分割調停と変わりありません。話し合いができない場合には,話し合いをするというよりも,先に手続きを進めるために調停を経るという面が強くなりますが,戸籍関係の書類等をたくさん集めることになり,負担は増していきます。

 この場合には,実際の調停の場に相手方が現れる可能性は少ないと考えられますので,早い段階で調停を打ち切り,調停に代わる審判等の裁判官の判断に移行する可能性が高くなります。調停に代わる審判とは合意が難しいが,早期の判断を出すことがふさわしいと裁判官が考えた場合に出される制度ですが,異議が期間愛に出されると通常の遺産分割審判へと進んでいきます。いつまでも手紙を送り反応がないという状況をしていたのではらちが明かないし,早めに同意をしてくれた方がいればその方にも迷惑をかける可能性があります。ただし,相続分の譲渡などに関して,予め手配をしておく必要はあると思われます。

 家庭裁判所での手続きを経てやっと通常の手続きに戻るのですから,放っておくことは後での問題を大きくするだけではないでしょうか?どういった風にするのが将来いいのか考えてみることが必要でしょう。そもそも,こうした問題を防ぐのであれば遺言でその後の権利関係をきちんと定めておけば,問題を小さくすることはできます。もちろん,他のコラムでも触れていますが,相続させる予定の方が先に亡くなっている場合には手当てが必要などの話がありますが,権利関係が遺産分割協議の成立までははっきりしないということが防げる可能性は高くなります。

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