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面会交流の妨害と慰謝料請求(裁判例の紹介)

2015年6月16日 更新 

 今回は,比較的近い時期の面会交流に関する調停で決めた事柄の妨害があったことを根拠に慰謝料請求をしたケースについて,裁判所がその一部を認めた事例を簡単に紹介します。

 事実関係は裁判例の判断部分に依拠しますが,少し複雑なケースのようなので,簡略化して紹介します。従前から子供の監護権について紛争のあった夫婦間で,一度面会交流の内容を決める調停が成立しました。その後,決めた内容が守られないという事で,子供を養育監護していない方の親が申し立てた事柄の一つに慰藉料請求の申立てがあります。

 このケースで問題となったのは,子供の面会に関する意向(成長などに合わせて当初決めたとおりの面会をすることやそもそも面会することについてなど)やその他の事情から,決めたとおりの面会が出来なかったことに正当な理由があるのかどうかという点です。ざっくりといえば,取り決めに関する違反が存在して,そのことが慰謝料の原因になるかどうかが問題となりました。
 このケースについて,慰謝料の判断をしたのは家庭裁判所ではありませんが,他の申立などで家庭裁判所調査官の調査した内容やその他の証拠をもとに,決めたとおりの内容で面会できなかったことに正当な理由があるかどうかを判断しています。その判断は面会が出来なかった時期ごとに子供の意向やその他の事情をふまえ,細かく事実認定をし,結論として,一部について調停で取り決めた内容の義務違反が存在すると判断しています。ただし,認めた慰謝料については,そもそも決めた面会の機会が多く全ての実施が難しい面もあるとして,そこまで多くの金額にはなりませんでした。

 当初取り決めた内容通りの面会ができない場合には,親双方について不信感が生じることはあろうかと思われます。再度の調整で対応できるのかは双方のコミュニケーションがどれだけとれるのかが一つの大きな要素と考えられますが,それが難しいと,双方から様々な申立がなされることもありうるでしょう。慰謝料請求もその一つですが,守らない相手にプレッシャーを与える一方で,相手の態度を硬化させる面もあり,面会交流の実現に必ずしもつながらないリスクもある点には注意が必要だと考えられます。状況や目的に応じてどういった手段がいいのかは検討が必要なところとではないかと思われます。

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