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遺言で不動産を売却してその代金を贈与する場合

2015年8月5日 更新 

 遺言の中で,財産をどのように扱うのかの自由度は高いところですが,仮に手持ちの不動産を売ってそのお金を誰かに贈与(遺贈)する場合にどのようにしてみるのがいいのでしょうか?相続人ではないものの親族にそうした財産を与える場合が考えられます。

 簡単なケースで考えてみます。自宅の不動産を持つAさんが遺言でこの不動産を売却し,その代金を姪のBさんに譲ろうとしています。この場合,売却には仲介業者(不動産屋)をお願いすればその費用がかかりますし,登記の費用や税金もかかるところです。そのため,実際に遺贈されるのはこうした費用等を差し引いたものとなりますが,こうした場合には相続そのものではないため,不動産の所有権移転登記をする際には,Bさんだけでなく,Aさんの登記義務を引き継いだ方が協力する必要が出てきます。

 そのため,特に遺産ももらえないけれども登記義務を引き継いだから協力してほしいという事が,状況によっては難しくなることがありえます。先ほどの例では,売買を行った後でも一度相続の登記を行う(相続人の所有権移転登記をする)子としたうえで,今度は売買を原因とする所有権移転登記をすることになり,負担が生じるところです。

 こうした場合に,円滑に手続きを進めるのであれば,遺言で決めた内容の実現を職務とする遺言執行者を遺言で決めておくことも対応方法の一つと言えるでしょう。

 先ほどのケースで,Aさんに負債があった場合に,売却代金でそうした負債も返済しそのうえで残った金額を遺贈するというのも一つのやり方と考えられます。この場合は負担がさらに出るので,遺言執行者を決めておくメリットはさらにあるものと考えられます。

 このように,こうした財産処分の方法も有用性がありますが,その円滑な実現には工夫が必要です。次回に続きます。

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