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遺言の効力を争う際に,遺留分についても権利行使をしておいた方がいいでしょうか?

2020年9月1日 更新 

 結論から言えば,有効であると裁判所から判断される場合も想定して権利行使をしておいた方が無難です。その理由は,遺留分に関する権利の行使については期間の制限があり,遺言の内容があなたの遺留分を侵害する内容であった場合には,その遺言の存在と遺言をしたとされる方(被相続人)がなくなったのを知ってから1年経過すると,そこに当てはまるためです。

 通常遺言が問題になるのは,遺言したとされる方がなくなってからが多いので,遺言を知ってからという話になるケースが多くなるでしょう。これに対して,生前であればその方自身が遺言を変更するのかどうかという話があるにすぎません。

 

 遺留分の侵害という話が出てくるのは遺言が有効である場合です。特に自筆証書遺言で本人が書いたのではないのではないか・その他印鑑がない等,無効である疑いが強い場合には,有効であることを前提とした行動をとりたくないというのは感情的には分かるところです。明確に誰が見ても無効であるならば,有効であることを全手にする必要はないのかもしれませんが,そうではない場合には,念のため「仮に有効だとしても」遺留分を侵害するから権利を行使するという形にしておいた方が無難になるでしょう。

 遺言の効力を争うというだけでは,遺留分の権利を行使した事にはなりませんし・遺留分の侵害を行う内容の遺言の存在を知っているからこそその効力を争うのでしょうから,先ほどの権利行使の期間がスタートしているためです。無効だと思っていたから,遺言の存在を知らなかったとは言いにくくなってきます。

 

 ちなみに,遺言が無効ではないかという話をしていても,実際には遺言の記載内容の意味自体が問題となるケースもあります。これは遺言が無効かどうかは,作成時の作成者の判断能力の話を除けば法律で定められている要件を満たしていない場合ですので,これらにいずれも当てはまらない場合には無効か有効かが問題とは言いにくくなるためです。遺言の記載の意味自体が解釈が割れるもので,解釈次第では遺言としての意味を持たない場合もありえます。

 この場合であっても,解釈によっては遺言の内容が遺留分を侵害する可能性があるのであれば,念のため遺留分に関する権利行使もしておいた方が無難でしょう。こうした場合には,遺言の解釈で争いがあり,その解釈に基づいた請求を行うのが基本線ではありますが,解釈によっては遺留分の侵害となる内容の遺言があることは知っていたという話になります。解釈がどうなるのかという話は,有効性がシビアに問題となる場合と同様,裁判所の判断が必要な場合も出てきます。この判断を待っている間に期間が経過する可能性もありますから,念のための対応をしておいた方がいいでしょう。ただし,あくまでも別の解釈をとったとしてもという話になるでしょう。

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