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子供のうちの誰かにすべての財産を相続させることはできるのでしょうか?(その①)

2017年1月19日 更新 

 様々な事情から,子供の中の特定の方にすべての財産を渡したいという考えをお持ちの方もいるかもしれません。子供の側がどういう考えかはその方ご自身の事情があると思われます。実際にこうした手段は可能なのでしょうか?

 

 結論から言えば,可能である場合もあります。事業の引き継ぎ(事業承継)については,特別な規制がありますが,これからの話ではとりあえずその話は置いておくとして話を進めていきます。

 

 まず,財産の配分を予め親の方でコントロールしておくのであれば,遺言を残しておくということが考えられます。その遺言の中で,子供のうち「○○にすべての財産を相続させる」という内容の遺言を残しておけば(ここでは,単純化のために相当に簡略化しています),特定の子供に相続をさせること自体は可能です。

 問題となるのは,これまでもこのコラムで何度か触れてきた遺留分という制度です。

 遺留分という制度に関してはこれまで何度か触れましたが,簡単に言えば一定の範囲の親族に対して・生活保障のために・遺産のうち一定割合は確保できるようにしようという制度です。そのため,遺留分の権利行使(遺留分減殺請求権といいます)をすると,遺言で決めたことでも権利の範囲内では覆る可能性があります。

 

 対応としては,事実上のお願いというものであれば,こうした権利行使をしないように子供たちとあらかじめ話をしておくというものが考えられます。あくまでも,法律で決められた期間の範囲内(先ほどの例に合わせると,親が亡くなったことと遺言で権利が侵害されていることを知ってから1年以内,あるいは親が亡くなってから10年以内)に講師をする必要があります。そのため,こう言った権利は行使しないと決めて行使をしないということであれば,遺産は特定の子供のモノとすることはできます。

 ここでの遺言で書いたことには法律上の意味はない点には注意は必要でしょう。そのため,一度話がついたと思っていても,実際に相続が始まった際には考えが変わったからが権利を行使してしまうと,話が崩れてきます。その際には,別のコラムでも触れましたが,対応するお金を支払うことで遺産を確保するという方法があり得ますが,そのためのお金を別に準備しておく必要が出てきます。生命保険を活用するというのも一つの方法にはなります。

 

 このほか,遺留分を予め放棄をしてもらえるのであれば問題はないのではないかという考えが出てくるかもしれません。もちろん,遺留分を放棄してもらう制度はあります。制度としてあるのは,相続が始まる前(先ほどの例に合わせて言えば,親が亡くなる前)であれば放棄をする制度はあります。相続が始まった後は,先ほど触れた実際に権利を行使するかどうかという話ですので,権利を放棄するという考えであれば,権利を行使をしないまま過ごすことになるでしょう。

 遺留分の放棄の制度の内容等については次回に続きます。

 

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