法律のいろは

話し合いでの問題解決を図る場合に利用できる制度

2017年7月4日 更新 

 紛争が起きた際に,話し合い(交渉)での解決を図ろうとするのは日常的にいえることではないでしょうか?ご本人同士でそうした話し合いが難しい場合には,弁護士に依頼して交渉してもらうというのも一つの方法ですし,裁判所での手続きを利用して話し合い解決を図るというのもありうるところです。

 問題によっては,裁判所での判決を目指した手続きよりも柔軟に(その分曖昧な面を残しますが)話し合いを解決をした方が便利な場合もありうるところです。そうした制度に「民事調停」といわれるものがあります。

 

 民事調停自体は,ご本人で申し立てを行うこともできますし,弁護士に依頼して交渉を行ってきたものの,利用をする場合もありえます。民事調停を申し立てる際にも,言い分の整理や要望内容・その根拠となる事柄(証拠)を集めて整理をしておくことは話をスムーズに進めていくうえで重要になります。どちらの言い分に理由がありそうか・その点を踏まえてどこを解決点として見出していくか(あくまで話がつきそうなポイント)・争いのある点はどこかを把握するのは,話し合いを進めていくうえで大変意味があります。こうした点がはっきりしないと,単なる話し合いであっても,不満が残りますし,いったい何を話しているのかすらわからなくなりかねません。

 

 こうした点を整理する上で,民事調停を申し立てる場合でも弁護士に依頼することは意味がある場合はありえますし,双方で整理ができそうなのであれば交渉で解決する余地も大きくなってくるでしょう。

 民事調停では,双方の間に調停委員が入り(個別に話を聞いてもらい調整を図るケースが多いと思われます),お互いの言い分とその根拠を聞き取ってもらい,争いのある点と解決のポンとを探っていくことになります。解決へとスムーズに進めていくには,解決案を示した方が示さないよりはスムーズにいく場合もあります。もちろん,本来の争いのある点以外の点も巻き込んで言った場合には問題のある点が多くなりますから,そうした点について整理がなされていないと話が混乱をすることがあります。

 ご自身が解決を求めている問題が何か・解決内容としてはどのようなものを考えているか(相手の態度によってはお互いに歩み寄ることができるのか)といって点が重要になってきます。離婚調停や相続の問題などについても当てはまるところですが,あくまでも話し合いによって解決を探っていく以上はお互いに譲歩しあう点があるのには注意が必要でしょう。ともすれば,自分だけが譲歩しているという感覚になってしまいますが,早く解決したいのか・希望通りの内容でなければ解決できないのか(解決の可能性はどの程度あるのか)等をよく考えていく必要があるでしょう。

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