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相続で,亡くなった方から生前援助を受けたことは,どう考えるのでしょうか?(その②)

2013年6月7日 更新 

 相続人の一人が,亡くなった方(被相続人)から,生前援助を受けていた場合に,遺産分割でどう考えるのかについて,前回簡単に触れました。

 

 こうした部分を調整するものとして,特別受益と呼ばれるものがあることを述べました。ただ,問題になる点があります。前回も触れましたが,

  ①問題にしている事柄が,生計を立てるためのお金をもらったということができるか

  ②他の相続人との取り分の調整を行う必要がないという亡くなった方からの意思表示があったか

 というものです。

 

 今回は,①について触れていきます。特別受益というには,生計を立てるためのお金をもらったと言える必要があります。亡くなった方から,相続人にお金が動いていれば,何でもかんでもあたるわけではない点に注意が必要です。

 こうしたものにあたるパターンとして,遺贈(遺言によって遺産を渡すこと,相続人以外に対してもできます)や生前の様々な贈与があります。

ここで特に問題となるケースが多いのは,生前の様々な贈与です。

 

 よく問題になるケースの代表例として,相続人(子ども)の結婚のための持参金や挙式費用・結納金,学資が挙げられます。もちろん,よく問題となるケースは他にもありますが,今回はこの点について触れ,他のケースは今回の続き及び次回以降に触れていきたいともいます。

 

 まず,結婚の場合の持参金は,結婚するにあたっての生活のための贈与ですから,基本的には,生計を立てるためにお金をもらったということになります。ですから,特別受益にあたるのが原則です。ただし,金額が少なくて,亡くなった方の資産とか収入から見て,相続人を扶養する義務の範囲内といえれば,例外的に特別受益になりません。

 ここでの話にあるように,相続人との関係(特に親子関係)では,法律上の扶養義務というものが存在します。扶養義務の範囲内で援助しても,特別受益にはあたらないことがポイントとなることです。

 

 では,挙式費用や結納金はどうなるのでしょうか?一般には,特別受益にならないものと考えられています。

 

 学資はどうなるのでしょうか?義務教育にかかるお金が特別受益にならないのは問題ありません。高校についても,就学率の高さからいえば,特別受益にはなりがたいと思われます。問題はその後の専門学校や大学にかかる費用です。

 この問題は見解が分かれていますが,一般的には私立の医学部のように物凄くお金がかからない限りは,特別受益にはあたらないと考えられています。理由としては,子どもの資質や親の資産・収入に合わせた扶養義務の範囲内での援助と考えられるからです。

 もちろん,高額な費用のかかる学校に子どもを全員通わせるなどの事柄もあります。ちなみに,学資が特別受益で問題になるケースは,相続人となる子供ごとでかけられた教育費に違いがある場合であると思われます。そのため,全員高額な費用が掛けられていればあまり問題にはなりません

 

 裁判例の中には,子どもの間である程度かけられた教育費に差があり,学歴差として表れても,基本的扶養義務の範囲内だから,特別受益にはならないと判断するものがあります。特別受益になるとしても,②の問題によって特別受益と考えられないことも多いです。

 この問題については,②の問題を触れる際に,補足したいと思います。

 

 

 

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