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ハラスメントと法律問題(その⑫~ジェンダーハラスメントとは?~)

2013年8月5日 更新 

 最近、時々聞く言葉で、「ジェンダーハラスメント」というものがあります。「ジェンダー」とは「社会的・文化的に作られた性」のことを言います。「ジェンダーハラスメント」は、性についての固定観念・性別による役割分担意識による差別などをいいます。

 こう書くと、では、これまでの「セクハラ」、つまりセクシャルハラスメントとはどう違うの?と思われるのではないでしょうか。

 

 前にも書きましたように、「セクハラ」は、相手の意に反する性的な言動のことをいいます。これに対して、ジェンダーハラスメントは、たとえば女性であるというだけで、普段の業務に加え、お茶くみ、掃除、といった補助的な雑務をさせること、あるいは「おばさん」「おじさん」「おじょうさん」「坊や」など男性・女性に関する固定的なイメージによる差別的な言動などをいいます。

 ジェンダーハラスメントの場合、性的な意味合いはないものの、性に基づく固定概念から来る言動も含めて考えていくので、セクハラとは別の問題として考えられています。

 

 とはいえ、セクハラとジェンダーハラスメントは全く無関係とはいえない、うらはらな部分があるように思われます。固定的な観念からくる、他の性を軽く見る発想から、仕事などの能力より、その性にふさわしい(とその人が考える)言動を期待し、職場内での性的な言動につながることもままあることでしょう。

 このジェンダーハラスメントを直接規制する法規定はありません。ただ、男女共同参画基本法では、男女共同参画社会を実現する上で、男女が性別による差別的な取り扱いを受けないこと、男女が個人として能力を発揮する機会の確保、社会での制度・慣行が、固定的な役割分担などを反映し、男女の社会での活動選択に中立でない影響を与えないよう配慮が必要としています。

 

 また、均等法6条の通達は、女性労働者のみに「お茶くみ」などを行わせること自体は性的言動に当たらないが、固定的な性別役割分担意識、あるいは配置にかかわる女性差別の問題ととらえるのが適当としています。

 

 ですから、女性または男性というだけで性別役割分担意識からくるように思われる業務に従事させるのは、均等法違反となりえます。

 

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