法律のいろは個人様のご相談

相続で,亡くなった方から生前援助を受けたことは,どう考えるのでしょうか?(その⑫)

2013年8月13日 更新 

 前回,持ち戻し免除の意思表示というものについて触れました。今回はその続きです。前回の復習ですが,持ち戻し免除の意思表示とは,亡くなった方が生前に援助した部分を遺産分割で調整内でほしいという意思の表明です。遺留分を持つ方が,遺留分減殺請求をしないかぎり,完全に有効となります。遺留分減殺請求をされた場合には,遺留分減殺請求された部分が遺留分減殺請求の効果として調整されることになります。

 

 では,持ち戻し免除の意思表示とはどのように行う必要があるのでしょうか?何かの方法による必要があるのか・はっきりと言わないといけないのかがここでの問題です。

 まず,何らかの方法による必要があるのかという問題です。生前に援助(贈与)をしていた場合には,どんな方法でもいいと一般的に考えられています。それどころか,贈与と同時でなくても後で意思表明をしてもいいとされています。

 次に,遺言で贈与するという遺贈の場合です。生前の援助とは少し違いますが,公平の観点から遺産分割での調整が必要と考えられるのは,生前の援助と同じです。生前贈与との違いは,遺言で行うという点です。それで何が違うのかという考えもありうるところです。ただ,一般には遺贈の場合には遺言が必要とされるところから,遺産分割の際に調整しなくてもいいという意思の表明も遺言でする必要があると考えられています。遺言をする際には注意しておきたい点ですね。

 

 次に,はっきりと調整は不要という意思を表明しないといけないのかという問題です。これは,はっきりとした意思の表明のない場合にも黙示の意思表明があったものとして扱っていいのかどうかという問題です。

 結論から言うと,そうした扱いをしてもいい場合があります。とはいえ,はっきりとした意思の表明がないのですから,扱ってもいい場合とは,それだけの事情がある場合に限られることになります。

 それがどういった場合なのか等の話は次回に続きます。

 

お問い合わせフォーム

早くから弁護士のサポートを得ることで、解決できることがたくさんあります。
後悔しないためにも、1人で悩まず、お気軽にご相談下さい。誠実に対応させていただきます。

広島市南区的場町1-2-16
グリーンタワー5F
TEL:082-569-7525
FAX:082-569-7526

アクセス

勁草(けいそう)法律事務所

Copyright © 2001- KEISO Law Firm. All Rights Reserved.