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妻との間に生まれた子どもが,実は自分の子どもでなかった場合の対応は何かあるのでしょうか(その④)?

2013年10月1日 更新 

 タイトルが男性目線ですけど,特に無戸籍の問題を考えると女性の目からも問題となる話です。前回は,嫡出否認の制度にも触れました。今回は,続き(主には補足)です。

 

 補足ですが,嫡出否認の制度とは,嫡出推定という制度(結婚してから200日経過後から離婚後300日以内に生まれた子供は,法律上の結婚の中で生まれたものと推定する)をもとに,推定が事実に反している場合に,裁判で事実に反しているから推定はおかしいと争う制度です。この裁判で勝訴することで,法律上の結婚の中で生まれたわけではないという扱いになります。この話は前回もしました。

 こうした争う方法を取らない場合には,法律上の結婚で生まれたことが確定します。いつまでも争えると,子供の親が不明確で不安定となるという考えから,争える期間が限定されています。法律上の結婚における夫だけが,子供の誕生を知ってから一年とされています。ただし,夫が子供の誕生前に亡くなっていた場合・子供が生まれた後だけれども争える期間内に夫が亡くなった場合には,例外があります。

 それは,この場合,真実子どもでない子供にも親子関係がある限り,相続権があります。このことによって,相続権を侵害される方(さらには夫の3親等の親族)が嫡出否認の訴えを起こすことができます。ただし,夫が亡くなってから1年以内です。この点が例外です。

 ちなみに,夫が子供が法律上の結婚で生まれた子と認めた場合には,一年以内でも争うことはできません。ここでいう認めるには,慣例として父として命名するとか・出生届を出す程度では不十分とされています。

 ですから,もし自分の子供ではないということを明らかにしたいなら,この嫡出否認の制度を夫側は期間制限の中で起こす必要が出てきます。

 

 同じく補足ですが,無戸籍制度が生じる場合等夫婦の関係から見て,外から客観的に判断しても,法律上の結婚から生まれたとは考えがたい場合(たとえば,夫婦が長期に別居している間に妊娠したとしか考えられない場合)には,嫡出否認制度を使わなくてもいいという話をしました。

 多くは,父子関係を争うケースと思われますが,こういった場合であれば,親子(父子)関係不存在確認の訴訟を起こすことになります。とはいえ,法律上この裁判をする前には裁判所での話し合いをするように(調停をする)と定められています。

 この話し合いで簡単に決着がつけば問題はそう大きくはありません。こうした調停や裁判は,法律上の結婚の夫を相手にすることが原則です。こういったケースでは,父子関係の存在が夫にとってどのようなメリットがあるかがポイントになるでしょう。全くメリットがないと調停での協力が得られず,裁判を起こす必要が出てきます。また,そもそも,離婚を経ていてその原因に夫からのDVがあった場合には,妻側に精神的な負担が出てくることがあるかもしれません。

 ちなみに,夫側としては養育費をはじめとする子供への扶養義務を果たすかどうかという点はメリットになりうるとは考えられます。

 

 次回に続きます。

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