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熟年離婚の際にポイントとなることとは?(その②)

2013年10月20日 更新 

   前回は、熟年離婚において、離婚に至る原因として考えられるものに、不貞・不倫やDVのような一般的な原因の他に長年の夫婦間のすれ違いが大きな原因となっているように思われることをお話ししました。

  ただ、前回もお話ししましたように、裁判所での調停で離婚の話がまとまらなければ、裁判で離婚を求めることになりますが、性格の不一致などによる長年の夫婦間のすれ違いが法律上の離婚原因、もはや生活を共にするのは難しい、というほどの夫婦生活の破たんに至っていると判断されるのはなかなか難しいと思います。

  熟年離婚に限らず、裁判例で性格の不一致自体を理由に離婚を認めたものはほとんどないということについては、以前別項目でお話ししたとおりです(「こんな理由で離婚が認められますか?離婚理由その③」)。

   とくに、熟年離婚の場合には、離婚後にそれぞれの生活が成り立つかどうかということが大きな問題になります。主に年金での生活になるのが一般であることから、年金のみで生活をやっていけるか、また介護が必要な状態ではないか、住まいは確保されているか、誰が扶養するのかなど、特に熟年であるがゆえに検討を要することがあります。そのため、離婚裁判に至った場合には、そういった問題を慎重に検討する必要があることから、離婚原因があるとは容易に認められないこともあるようです。

 裁判例では、1審で離婚が認められたのに対して、控訴審で夫婦の年齢や、夫が妻の状況(病気がちであること)を考えて結婚生活の継続を強く望んでいること、すでに独立している子も結婚生活の継続を望んでいることなどから、離婚を認めなかったというケースがあります。

 ただ、このケースでは結婚期間(約30年)に比して、控訴審でも別居期間が3年余りと比較的短かったようで、そういった点も考慮されたのかもしれません。なお、結局このケースはその後再度調停を経て最終的には控訴審で離婚が認められたようで、離婚までかなりの期間がかかったといえます。

 いずれにせよ、話合い、あるいは調停で離婚の話がまとまらなかった場合、特にめぼしい離婚原因があるといえないときには、熟年離婚ではそれ以外のケース以上に、離婚が認められるハードルが上がることがある、という点に注意すべきです。そういった現状を踏まえ、本当に離婚に踏み切るか、よく考えてみる必要があるでしょう。

 

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