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裁判離婚について(その⑮)

2014年3月19日 更新 

 離婚裁判とあわせて財産分与の申立が一緒になされている場合は、通常離婚の判断とあわせて、財産分与についても判断するのが通常です。というのも、別々で判断をすると、本来は一体的な解決が図れたはずの離婚をめぐる紛争がかえって長期化してしまう可能性があるからです。

 ただ、場合によっては、離婚に関する判断とは別に、後日財産分与について解決をする場合がよいケースもあります。

 裁判例では、財産分与の対象となる財産と、離婚申し立てられた配偶者(仮にXとします)の固有の財産(特有財産)に、離婚を申し立てた配偶者(Yとします)・Yの経営する会社を債務者とする担保権などが設定されていて、その支払いが思わしくなく、場合によっては担保権の実行がされてしまう可能性があるというケースについて判断をしています。

 つまり、このような場合には、財産分与の対象となる資産(ここでは不動産の一部を含めたもの)の価値が、返済がきちんと行われるかどうかにかかっていて、ただちに評価が困難であること、現時点で財産分与をしてしまうと、借受の大部分がYによるものであることなどから、返済をせずに担保にとられる可能性もありうるので、財産によって債務の額もきめられないことなどを理由に挙げています。

 そして、財産分与については財産分与の対象になっている財産の評価額、X固有の財産についている担保権のきすうによって、離婚後家庭裁判所の審判などによるべき、との判断をしています。

 もっとも、財産分与については、離婚後2年以内でなければ家庭裁判所の審判などによることができないため、一旦財産分与を保留にしても、結局その期間内には手続きをしなければならなくなります。ですから、負債の額が大きければ、財産分与の判断を先延ばしにしても、資産の評価がやはり流動的にならざるをえない場合もありうると思います。

 そういう意味では、離婚と別に財産分与の解決を保留にした方がよいケースは限定的である上、保留にしたからといっても有効な解決策とは必ずしもいえないと思われ、難しい問題です。

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