法律のいろは

夫側が夫婦関係の修復を求める際に問題となる事柄

2017年1月14日 更新 

 夫婦関係がうまくいかないということで,妻側から夫側に離婚を求めるということがあるかもしれません。夫婦双方とも離婚でいいと思っている場合もあるでしょうし,逆に夫側から妻側に離婚を求めることがあるでしょう。今回は,夫側は離婚を求められたけれども,離婚をしたくないと思っている場合に問題となりそうな事項(主には法律問題)について触れてみたいと思います。

 

 こうしたケースで,大きく問題となるのは生活費(婚姻費用)の問題と子供がいる場合(特に子供の年齢が小さいケース)では面会交流が考えられます。夫側が離婚を妻側から求められるケースには,もちろん全てではありませんが妻側が子供を連れて家を出ているということが割とあるのではないかと思われます。

 

 こうした場合,夫のみが仕事をしていて収入がある・夫側の収入が多いということで,妻側は当面の生活費(婚姻費用)の支払いを求めてくることは十分にあり得るところです(もちろん,妻側の収入の方が多い場合もありえます)。また,子供を妻側が面倒を見ている場合には,夫側が子供と会いたいと思った場合には,どうやって会っていくのかという調整の問題があります。

 夫側と子供との面会にはケースによっては調整を行うのに問題が出てくる点も出てくるでしょうし,お互いが調整をきっちりと行ってある程度スムーズに進むケース等まちまちです。

 

 夫側が離婚を望まない,むしろ修復を求めていく場合には,妻側の気持ちによっては問題が長期化する可能性がある点への注意が必要になります。法律上の離婚原因があるかどうかという事柄はあくまでも離婚裁判において離婚が認められるかどうかという点に関するものですから,修復が図れるかどうかという点には直接はむずび尽きません。お互いの気持ちの問題が強くなってきます。

 話がつくまでに長くかかる場合には,生活費(婚姻費用)の負担をどの程度していくのか・子供との関係をどのように作っていくのかは息の長い問題となりかねません。子供との面会交流の問題については,理屈上の話はともかくとして,夫婦の離婚問題の影響を事実上受けてしまうこともありえますから,夫婦間の話がこじれそうな場合にはどのように解決を図っていくのかは難しいものの大変重要な問題になってくるように思われます。

 

 もちろん,ケースごとの事情によっては問題となる事柄は今あげた点以外にもあるでしょうが,別居後の生活の維持と今後を考えていくうえで,対応はきちんとしておきたいところです。悩んだ場合には弁護士への相談も一つの方法になるでしょう。 

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