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任意後見て何?(将来の備え(?)その③)

2013年4月27日 更新 

〇 任意後見人による支援が開始されるには?

 自分の判断能力が低下したときに、財産管理などをしてもらう人と、任意後見契約(場合によっては+財産管理契約)を結んだとしても、それだけでは任意後見事務は開始しません。

 ご本人の判断能力が低下したときに、本人(現実には、判断能力が低下した人自身からすることは考えにくいですが。。。)、配偶者、親族(四親等内と限定されています)、任意後見受任者(実際に任意後見が開始されると、任意後見人になる人)から、家庭裁判所任意後見監督人を選ぶよう申立てをする必要があります。

 任意後見監督人とは、家庭裁判所が選ぶ、任意後見人の仕事を監督する人です。任意後見監督人は、任意後見人がきちんと定められた事務をしているかを監督し、家庭裁判所に定期的に報告をすることを主な職務としています。

 この、任意後見監督人が選ばれたて、初めて任意後見受任者は正式に任意後見人となり、任意後見監督人の監督のもと、支援を開始することになるのです。

これによって、「安心できるチェック体制」が整うことになるのです。

ちなみに、任意後見監督人は、弁護士、司法書士などの専門職が選ばれることが多いようです。

 

〇任意後見契約が終わるのはどんな場合?

 任意後見監督人が選ばれる前であれば、任意後見契約をいつでも解除できます。ただし、解除された旨書かれた書面について、公証人の認証を受ける必要があります。また、任意後見人に不正な行為があった場合、家庭裁判所は任意後見監督人などの求めにより、任意後見人を解除できます。それ以外にも、本人の死亡・破産で任意後見契約は終了します。

 問題になりやすいのが、法定後見との関係です。

 任意後見は、自分で将来の財産管理などしてもらう人を決めたい、という自己決定の上でなされています。なので、任意後見契約に定められた内容に従って行うことが、本人保護に繋がるとの考えから、基本的には任意後見契約によるのを優先することになります。

 ただ、任意後見契約は前回(→その②参照)触れたように、任意後見人には代理権のみしかありません。特に取消する必要が出て来た場合は権限の範囲外です。また、ものによっては、契約に定められている代理権の範囲を超えての対応が必要になることもあるでしょう。

 そんな場合は、一定の人(任意後見受任者・任意後見人・任意後見監督人も含まれます)から、法定後見を開始するよう、家庭裁判所に申立てをすることになります。家庭裁判所は、本人の利益のため特に必要と認めたときに限り、後見開始の審判をすることが出来ます。

 なお、任意後見契約を解除して、法定後見開始の申立てをすることもできます。

 この場合、任意後見監督人が既に選任されていれば、本人または任意後見人が任意後見契約を解除するには、正当な事由・家庭裁判所の許可が必要になります。

 また、任意後見受任者や任意後見人が親族でないとき、一旦任意後見契約を解除すると、法定後見の申立てが出来なくなるので、気をつける必要があります。

 このように、任意後見から法定後見への移行が割と限定されているのも、任意後見が利用されにくい理由の一つかもしれません。

 

 ただ、今まで述べましたように、任意後見制度は、判断能力が低下した先のことを考えて、自分が決めたとおりにしてもらえる、「老後の安心設計」が出来るのが大きなメリットだと思います。

ですので、制度をうまく生かし、活用されることが今後ますます期待されるところでしょう。

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