法律のいろは

不倫・不貞(浮気)と慰謝料請求(その①)

2013年5月5日 更新 

 不倫,不貞行為ともいいますね。正直言ってあまり聞きたくない言葉だと思う方が多いでしょう。

 浮気という言葉もありますが,法律的にはいわゆる性的関係があるかどうかがポイントとなってきます。不倫や不貞行為について,ご相談の中では,①別れてほしい②慰謝料を請求したいというものが多い印象があります。

 もちろん感情的な問題もあるところです。

 こうした不倫・不貞行為(浮気)の問題は,ご相談をしている方が離婚をする意思がないか・離婚予定か既に離婚してしまった場合で別れてくるように思われます。離婚していない場合であれば,別れてほしいという話も出てくるところですが,離婚してればそうした話は出てこないからです。

 先ほどの①と②の関係でいえば,①について別れるように強制することは法律上はできないということです。基本的には不倫・不貞(浮気)をしたことについての後始末として慰謝料請求を考えることになります。もちろん,話し合い(いわゆる示談交渉)で問題が解決すれば,取り決めの中に別れるように促す条項を設けることはできます。

 とはいっても,その内容は別れさせるというものではなく,間接的に実現するものでしかありません。連絡を取らないようにすると約束させたうえで,違反に違約金を取るというやり方です。

 不倫・不貞行為(浮気)について慰謝料請求をするうえでの問題として

 ①証拠はあるのか

 ②相手の反論は何があるのか

 ③相手の支払い能力・慰謝料が回収できないかもしれないリスク

 が主なものとしてあるような気がします。多くの方は,不倫・不貞(浮気)が認められた場合に,慰謝料金額がいくらになるかという点に関心があるのではないかと思われます。

 このうち,問題が多いのは②ですが,詳しくはまた触れたいと思います。③は,話し合いで決着がつかない場合には裁判で解決という方法もあります。ただし,請求が一部でも認められたとしても,相手に支払い能力がない場合には,せっかく認められた金額も回収できないかもしれないリスクがあるということです。

 ①についても,不倫・不貞行為(浮気)の大きな問題で,直接的な不倫・不貞(浮気)の現場を押さえない限り,証拠はある程度間接的なものが多くなるというものです。もちろん,証拠として不十分としか言えないモノしかないし,証拠はないけどという場合もあります。詳しくはまた触れたいと思います。

 次回は,②の問題について詳しく触れていきたいと思います。

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