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DVへの対応・保護命令とは?(その⑤~避難後の生活について~)

2013年4月16日 更新 

 DV被害から避難をするにあたって、気を付けるべきことを前回書きました。

 今日は、DVから避難をしたあとの、生活をどうするか、という観点からお話ししたいと思います。

 DVから逃げるために、用意周到に準備をすすめ、相手の留守を見計らって避難をする、という方もおられるかもしれません。ただ、実際にはとりあえず必要最低限の荷物だけを持って逃げてきたので、明日からの生活費などどうすればいいのか、という方が多いのではないかと思います。

 しかも、DVの被害に遭っている方は、DVの影響で精神的・肉体的に仕事をするのが困難・子どもが小さくて仕事に出るのが難しい・住んでいるところが相手にばれないようにするため、仕事をやめざるをえなくなった、などの事情を抱えておられることがよくあると思います。

 そういった場合は、①生活保護の受給や②公的な機関の援助制度の利用を検討するとよいでしょう。

①生活保護の受給

 職がなく、貯金もないという場合は、福祉事務所に生活保護の申請をすることになります。申請するのは、住民票上の住所ではなく、DVから逃れた人が今住んでいるところの最寄にある、福祉事務所です。

 生活保護の場合、扶養義務を果たせそうな人がいれば、その人が扶養できるか調査をすることになっています。ただ、そうなると相手方に照会されてしまうため、DVから逃れた人の居場所がわかってしまう可能性が出てきます。

 ですので、DV被害から逃れてきたというケースについては、相手方への照会は省略することになっています。福祉事務所には、DV被害の状況などをよく説明し、相手方へ照会はしないようしてもらうことが必要になります。

②公的な機関の援助制度

・児童扶養手当

 父母が離婚をしていなくても、相手方からの暴力より避難し、1年以上経っている場合には児童扶養手当を申請できます。

・母子寡婦福祉資金

 DV被害者の場合、相手方の暴力などにより家を出て1年経っていない場合でも、貸付を受けることができるとされています。

 最近は、市区町村によっては、DV被害の相談、緊急一時保護、生活保護などのワンストップサービスを行っているところも増えてきているようです。その他公的な援助を含め、最寄の市区町村に事情を話し、相談をするとよいと思います。

 さらに、それ以外には相手方に対して生活費の支払を求める(③婚姻費用の請求)・④養育費を支払うよう求めることも考えられます。

 その場合、家庭裁判所に調停を申し立てることになりますが、DVから避難をしている場合、相手方が「勝手に出て行ったのだから」などと主張して、話合いに応じないことも多いです。そうなると審判といって、裁判官が収入に関する資料などを基に、妥当な金額を判断する手続きに移行することになります。

 いずれにしても金額が決まるまでに時間がかかりますし、すぐに支払われるとは限りません。また婚姻費用・養育費として決まった金額で生活をするのが難しいことも多いと思います。そのような場合は、先の公的な制度を利用した方がよいでしょう。

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