法律のいろは

男性の目から見た離婚問題とは?(その②)

2017年6月28日 更新 

 男性にとっての離婚問題ということで,相当以前に主に子供の親権に関する話を触れました。実際には,妻側が子供をつれて家を出ている場合も多いところです。実際に離婚に関する話を妻側から切り出すにしても,ご自身から切り出されるにしても,解決まで時間がかかることがあり得ます。その際に,どこを考量するのかという点で主に生活費(婚姻費用)に関して触れていきたいと思います。

 

 解決まで時間がかかる場合に問題となるのは,離婚に至るまで生活費(婚姻費用)の支払い義務は続くという点です。修復を目指す場合には,修復できるか・離婚に至るかまでそうした義務は続きます。修復の場合の問題点は別のコラムで触れましたので,今回は離婚に至る際の話を触れていきます。

 離婚の話し合いをしている場合に,離婚するかどうかについては合意があるのであれば,あとは「条件面」が問題となります。問題となるのは,親権など親子関係の問題と財産分与・慰謝料・養育費などお金の問題が主なものです。このうち,親権はどちらが親権者になるのかということで融通は付きにくいですし,子供への気持ちもあって安易に妥協できない点は出てくるでしょう。そのため,いくら話がつかなくて生活費(婚姻費用)の負担は続くとしても,現状の裁判実務等の取り扱いがあるにしても譲れない部分が出てくるのは仕方がないところでしょう。

 人によって考え方があるところですが,後悔をしないという点を重視するのであれば,譲らずに行くという方向も十分にありうるところです。

 

 これに対して,お金の面の問題であれば,少し変わってくるところもあるかもしれません。その理由としては,生活費(婚姻費用)もお金の問題であるという点です。もちろん,夫婦双方でお金の清算などに関して隔たりがあまりに大きい場合には話し合いがしばらくつかないからといって,追加で生じる生活費の負担(ここでの話は全て男性側に支払い義務が生じる状況であることを前提にしています)が出たとしても安易に妥協できないかもしれません。

 とはいえ,その違いがそこまで大きくない場合には,話し合いがつかないことによる精神的な負担や時間面,さらには追加の生活費負担(婚姻費用)を考えると,話をこじらせることにメリットがない場合も考えられます。もとより,離婚問題は夫婦の感情面(これまでの対立の延長)が大きいところですから,相手に譲るのは納得がいかないという考えはありえるところです。結局はこうした気持ちと今後の点や負担のどちらを重視するのかという話になりますが,男性の場合とかく生活費の負担(婚姻費用)が続き,別居による二重生活の経済的な負担があることは大きな要素と思われます。

 こうした点を考慮して話をする目てみるのは重要な視点の一つかと思われます。次回に続きます。

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