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任意後見て何?(将来の備え(?)その②)

2013年4月22日 更新 

 任意後見という制度はあるものの、仕組みがやや複雑で意外と利用されていないというお話しをしました。

 では、どんな仕組みなのか?ということをお話ししたいと思います。

①任意後見契約を結ぶ

 まず、契約を結ぶ人が、もし自分の判断能力が低下したら誰に財産管理をお願いするか決めます。成年後見などと同じように、親族以外の人、たとえば弁護士・司法書士や社会福祉士など専門職にある人にすることもできます。

 選んだ人と「任意後見契約」という契約を結びます。任意後見契約にはいくつかパターンがあります。

(1)  将来、判断能力が低下したときに備えて、あらかじめ任意後見契約を結ぶ

 このパターンによると、いつご本人の判断能力が低下するかによって、任意後見事務の始まる時期が異なってくることになります。任意後見契約を結んで日が経たないうちに始まると、次の(2)に近づくことになります。

 逆に、ご本人は本当にお元気で、極端な話、判断能力の低下が10年後、ということもありえます。そうなると、契約を結んでから判断能力が低下するまで、ご本人がどのように財産を管理していたか、管理を引き継ぐ人が全く分からないなどということも起こりえます。

 また、あまりにも先に任意後見事務が開始されるとなると、その間事務を行う人とのかかわりがなければ、信頼関係を作りにくいというデメリットもあります。

(2) 任意後見契約を結ぶととほぼ同時に任意後見が開始

 このパターンですと、そもそも任意後見契約を結んだ時に、ご本人の判断能力が十分だったかが、後で争いになりかねません。このパターンになりそうな場合は、むしろ成年後見などの、法定後見制度による方が無難でしょう。

(3) 財産管理契約と任意後見契約を同時に結び、財産管理をしつつ、判断能力が低下すれば任意後見も行う

 任意後見契約を結ぶとき、もっとも一般的なパターンです。たとえ、ご本人の判断能力の低下まで時間が経っても、ご本人がいざ判断能力が低下したときに、どんな状態で財産が管理されていたか分からない、というデメリットを防ぐことが出来ます。

 ただ、この場合は、ご本人の判断能力が低下したあとも、財産管理をしている人が任意後見事務を開始するための申立てせず、ずるずると管理する可能性があります。

 それを防ぐため、財産管理を行う人の義務を定めたりして、権限が濫用されないよう手だてを打っておくことが必要です。

 このように、任意後見契約を結ぶのであれば、(3)のやり方によるのが良いでしょう。

 なお、任意後見契約は、後見事務を行う人と一緒に公証人役場に行って、お願いしたい内容を書いた公正証書を作らなければなりません。

 後見事務を行う人(任意後見人)は、公正証書の契約の中で具体的に定められた行為の代理権だけがあたえられることになります(成年後見のような,取消権はありません)。おおよそ、費用として約15,000円ほどかかります。

 このあとの手続きの流れについては、また機会を改めてお話ししたいと思います。

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